指名打者制
読み: シメイダシャセイ
説明
指名打者制(DH制)は、投手の代わりに打撃専門の選手を打順に組み込むことを認めるルールで、守備には就かず攻撃時のみ出場する「指名打者」を一人起用できる制度です。もともとは投手の打撃力が低いことによる試合の停滞を防ぎ、攻撃面の見どころを増やす目的で採用されました。指名打者がいることで、チームは長打力や出塁能力に優れた選手をスタメンに固定しやすくなり、投手は打席に立つ負担がない分、投球に専念できるメリットがあります。一方で、投手交代と打順の関係が薄まるため、継投の駆け引きが従来のルールと異なる点や、守備と打撃を兼ね備えた選手の価値の捉え方が変わるなど、戦術面にも大きな影響を与えます。リーグや大会によって採用状況は異なり、日本プロ野球ではセ・リーグとパ・リーグで運用が分かれていた時期もあります。指名打者制は試合の攻撃力を高める一方で、投手の打撃や代打戦術といった野球本来の駆け引きが減るという意見もあり、その是非を巡っては今もさまざまな議論が続いています。一方で、守備にも就く四番打者が活躍するスタイルを好むファンも多く、リーグ全体としてどの形が魅力的かという哲学的な議論が続いている点も、この制度の特徴といえます。